感情の話

20230307

昔、といってもまあ高校生の時、 君だけは夢の続きを生きていけますようにという言葉をお守りにしていた。

 

これはいつだったかの装苑にあった言葉で高校の図書館でそれを見つけた時私はひどく感動して、ことあるごとに口にした。

当時の"君"は仕事もなかったしぐらぐらだったから。

 

あれから"君"は何回か変わったけれど、"君だけは夢の続きを生きていけますように"はずっと心の片隅にはりついている。

 

内村は、今の"君"だ。

でも"君"じゃないとも思う。

内村は自力で生きていけるから。

 

 

私は19歳が好きだ。最初の君も今の君も19歳から20歳になる姿を見届けた。

最初の君は19歳になったときからずっと今年20歳になるからって言っていた。

内村は全然自分が大人になるからなんて話をしない。何なら誕生日のブログも自分の誕生日には1ミリも触れずに終わった。そんなことってある?

 

内村はけっこう直情型の人間だしグラグラしていると言われたら確かにそうなんだけど、それでも確固たる信念があってそれは絶対に曲げない。

確かに影響だって受けやすいし、日々変化していく。でも確固たる君の自我は私に夢の続きを絶対に祈らせない。

 

だから君が歩む道だけが夢の続きになる、と私はつい信じてしまっている。

 

君は目に見えない今日誕生日の誰かのことを祝うし、戦争がなくなって皆が幸せに生きていけるようにと願う。デリカシーのない発言はしないし。なんてやさしいんだろう。

 

でも同時に内村はすごく自己中心的だ。

後輩にも彼女にも奢ってもらうことに抵抗がないし、みんながかっこいいアイドルを志す中かっこいいと可愛いの中性!と言い出すし、どこにいようと感情の赴くままに泣き出すし、突然うさぎちゃんになってにゃんにゃん語とわんわん語で会話しようとする。

自分のペースはみだされたくないし、恋愛観の話をしているときとか自己中にもほどがあるだろうという気持ちになる。

 

内村はやさしいのに自己中心的で、空気が読めるのにTPOは理解できなくて、なにより衝動的で素直で、そういう君の万華鏡のように予想だにしないいろいろな姿を見せてくれるところが本当に大好きだ。

 

とはいうものの正直私は君のことが本当に好きなのかわからない。

君を見ているのは好きだ。顔も好きだし胴体も好きだしダンスの時の身体の動かし方も好きだし天災のように突拍子のない発言も全部全部見ていて楽しい。

 

でも君のことが好きなのかと言われたらあんまり自信がない。

コンサートで感情のままに体を動かしている君を見る度にすこしこわくなる。うそ。けっこうこわい。こわいというか、どうすればいいのかよくわからなくなる。目を逸らしたくなる。真っ直ぐすぎるから。

 

そんな人間はきっと君のことが好きじゃないんだろうと思う。私はたぶん君に敬愛をいだけていないし恋愛感情も親愛も友愛も愛玩感情も、どれだけ言葉を尽くしても、多分愛が入る感情は持ちえていない。

 

でも、君を信じてる。君の未来を、君がなんの説明もなく受け入れられるようになる社会を、信じてる。君の存在にはそれだけの価値があって、きらめきがあって、周りを照らすことのできる光がある。だから応援したい。させてほしい。

 

君がこの先どんな未来を歩むかはわからない。夢の続きを歩むのかも分からない。私は宇宙人でも占い師でも未来人でもないし。でも君がこれから歩む道が誰にも何にも邪魔をされないダイアモンドのように強固な道であればいいと思う。

そういう道を作るために私は君のことをもう少しだけ見ていたいし、アイドルとして生きる君の存在自体を応援したい。

 

私は私がやる必要のないことだから君の未来も夢の続きも決して祈らない。

でも、君がこの先何にも阻まれず心身ともに健やかに生きていけることだけは心の底から願おうと思う。